43: ◆T4kibqjt.s[saga]
2017/06/22(木) 21:16:25.99 ID:5fJjkWjP0
アタシが、Pの帰る場所。
「結婚したらその瞬間から、帰る場所は『家』から『家族』になるの。私はそう思う」
その言葉を聞いて、なぜか胸がいっぱいになった。今にもあふれちゃいそうなくらいに。
そんなアタシを見て微笑みつつ、琴葉が続けた。
「それにいつかお母さんになるかも知れないんだし、尚更しっかりしないと。ね♪」
「うぇっ!?…う、うん」
小悪魔っぽくウインクする琴葉に対し、アタシは顔を赤くしながら下を向いて小さく頷いた。エレナは雰囲気が緩んだ事に少し安心した様子で、楽しそうにクスクス笑っている。
「よし!それじゃ、電話してみよっか」
「えぇっ!?」
琴葉の突然の提案に、アタシは軽く飛び上がった。
「向こうからかけてこないんなら、こっちからかけるしかないでしょう?」
「で、でもさ…」
もしもPに何かあったら。数字にすれば、ほんの0.1%の不安。アタシにとってのそれは、あまりにも大きい数字だった。けど、
「メグミ、ワタシ達がそばにいるヨ」
エレナの柔らかな笑顔に、背中を押された。
「…うん」
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