「この前殺した初音ミクはいい奴だった」
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25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/06(火) 23:21:24.86 ID:wkvukSDa0

「やっぱり君はVOCALOIDなのか……」

「そうそう!リンちゃん知らないとかもしかしてボカロにわか〜?」

そう言って腰に手を当てる姿は、人間そのものだった。
いかに科学の発展した現代のアンドロイドとはいえ、ここまで人間らしい動きが可能なのだろうか?

それにさっきの超現実な戦いについても説明がつかない。

「サンガツさん、本当にこの子はロボットなんですか?」

「ああ、貴方には詳しい話をしないといけませんね」

その前に、とサンガツは立ち上がる。
さっきはそれどころじゃなかったが、思ったより背が高い。

黒のスーツが、彼のシルエットを更にスマートに見せた。
立ち姿は細いが、体幹には一本芯が通っている。

「ミクの無事を確認しなければ」

「! そうですね!」

「ミク姉!」

皆が一斉に初音ミクを見た。
静かに横たわる彼女は、顔だけではなく体のあちこちに傷を作って、服や髪はところどころ焼け焦げたような跡がある。

俺がいない間に、どれほどの凌辱を受けたのだろうか。

「……ごめん」

口から出たのは意味もない謝罪だ。
鏡音リンが目に涙を浮かべながら初音ミクの頬を撫でた。


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