6:名無しNIPPER[saga]
2017/06/03(土) 18:03:26.04 ID:5Cx8PCBlo
『いえ、その…………ちょっと……』
楓と呼んでくれませんか。
私の可愛いお願いに、プロデューサーから返ってきたのはそんな愛想笑いだけ。
自分でも驚くほどにヘコんだ私は、こうして傷口をお酒で癒しているのです。
沁みます。
「たかがき、って、ちょっと言い辛いですよね……」
「ええと……そうでしょうか」
「だったら、かえで、の方が良いと思うんです」
「はぁ……」
一方の美優さんから返ってくるのも、気の抜けたビールみたいな生返事だけ。
少々むっとした私は、突っ伏していたテーブルから顔を上げてやりました。
「美優さんも美優さんです」
「……え? 私……ですか?」
「未だに『三船さん』って呼ばれてますよね。担当さんに」
「……はい」
「聖ちゃんと雪美ちゃんは名前呼びなのに」
「……」
39Res/24.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20