78: ◆4HY9pIvuLs2n[saga]
2017/06/02(金) 23:15:13.20 ID:UT/KN2VTo
踏み込む。深く。強く。速く。
蜘蛛女「ッチィ!!」
女は糸を巧みに使い、辛うじて拳を避けては糸で妨害を試みる。
だが、炎は闇夜を照らし、飛んでくる糸は全てが見えていた。
優「……ッ!これだッ!」
糸を躱し、掴み、引き寄せる。
まさか引き寄せられるとは思っていなかったのか、蜘蛛女は呆気ないほど簡単に、糸から落ちて引き寄せられる。
優「たぁ!!」
顔面を殴りつけ、吹き飛ばす。
蜘蛛女は、三回ほど地面を跳ねて、アスファルトを滑った。
蜘蛛女「が……あが……こんあの……きいふぇない…………」
歯が折れたか、舌を噛んだか、唇が切れたか、呂律が回らない口調で呟きながら、もぞもぞともがいている。
優「嘘?!こんなに強くなってる……?!」
蜘蛛女「ウァアアアアアァァ!!」
蜘蛛女は、突然叫び、顔を上げた。
額にはもう二つ目がついており、口は半分程に折れた牙が生えている。
ミキ、ミキと音をたてて、背中が膨れ上がり、ボンテージスーツを破って、もう2対の腕が現れる。
6本の腕と2本の脚。まるで蜘蛛だ。
蜘蛛女「キサマ……!よくも私をコケにいぃぃ!!」
路地裏に、糸を張り巡らせ、巨大な蜘蛛の巣を作り上げる。
その中央で、腕と脚を器用に動かして、網を編んでいる
ポポン「奴らは人間をやめた怪人だ!倒さないと他にも被害が!!」
優「えっ!?う、うん!」
バスケでは、ダンクも3Pも、全部ジャンプの高さが重要になる。
決め技を思い浮かべて、優は迷わずに跳んだ。
いつもよりもずっと高いジャンプ。軽く跳んでも4mほどの高さまで跳んでしまう。
ベルトから、足に向けて炎が伸びる。
具足は炎に包まれ、赤熱しているが、自分は全く熱くない。
優「てやあーーーっ!!」
蜘蛛女にその脚を向けると、全身から炎が、ジェットのように吹き出して、蜘蛛女に向けて高速で飛び出した!
その炎の弾丸となった優は、網を突き破り、蜘蛛女の胸を捉え、巣を突き破って大地へ叩きつけた!
優「はぁっ!」
そして、すぐにバク宙で後ろに飛び退った。
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