13:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 21:45:39.85 ID:3uv3ojMy0
「いやぁぁああああ!!」
まゆは叫び声を上げて、あの公園に戻りました。
3年前。プロデューサーさんと会う前に。
まゆは公園から飛び出しました。
こんな苦しい思いをするくらいなら、出会わなければよかった。
アイドルになんて、ならなければよかった!!
プロデューサーさんに会いたい。そんな気持ちを押し殺して、
まゆは公園から離れました。
そして駅のホームのベンチで、静かに泣きました。
プロデューサーさん。プロデューサーさん。
なんども名前を読んで。
「すみません、どうかしたんですか?」
ある男の人がまゆに話しかけてきました。
その人はハンカチを差し出して、まゆが写る雑誌を持っていました。
「…あなたの血液型は、なんですか?」
まゆはその人に尋ねました。
「え?」
その人は驚いていました。当たり前ですね。
さっきまで泣いていな女の子が、急に血液型を尋ねてきたら。
「まゆはB型です」
「あっ! え!?」
その人は雑誌と私を見比べて、また驚いていました。
でも、やっぱり変に律儀なところがあって、まゆの質問に応えてくれました。
「俺もB型だけど…」
そう、あなたの血液型は。
「「Rh−(マイナス)」」
プロデューサーさんは、呆然としてまゆを見ました。
「運命ですね…」
そう言葉にすると、また涙が、ぽろぽろと出てきました。
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