12:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 17:52:10.25 ID:3uv3ojMy0
しかし桐生つかさの余裕は、数日後崩れ去った。
杉を運んでいた廻船が、海上で沈没してしまったという。
財前屋の仕業だ。桐生は舌打ちした。
桐生屋は安全な輸送を行うために精緻な気候観測を行い、
巨額を投じて海図を引いている。
しかも今回は京と会津から、別々の航路は用いている。
それで全隻沈没したというのだから、人為が働いていることは間違いない。
どうするか。桐生は悩んだ。
哨戒船をつけて、新しく杉を運んでくることはできる。
しかし急がねば、財前屋に先を越される。
卸の早さは、商人の沽券に関わる問題なのだ。
いや、それよりもまず自分の身を守らねばなるまい。
海上で杉を奪うならまだしも、船ごと沈没させるような相手だ。
屋敷1つを取り囲んで、桐生を殺害することぐらいやってのけるだろう。
すぐにでも、護衛を雇う必要がある。
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