17: ◆VsKDZIx0tDcQ[saga]
2017/05/31(水) 16:33:11.53 ID:pDk4sywp0
世界中のあらゆる時計の針が静止した。
もちろん実際は静止してなんていない。
ただ彼女の言葉はそれくらい衝撃的で、驚愕的で、そして享楽的だった。
「ふぇっ?」
思わず私の口から間抜けな音が漏れる。
今、サターニャはなんて?
好き?好きって、誰が?
頭の中が真っ白になった。
わけがわからない。
サターニャが私に告白するなんて。
目の前で私の顔を真剣に見つめる悪魔の顔は、どこか不安そうに、しかしそれを悟られないように凛とした眼光を放っていた。
私はその顔から目が離すことができない、いや、目を離してしまえばきっと何もかも夢になってしまいそうだった。
だから、ちゃんとこの瞬間を瞳に焼き付けながら、長い沈黙のあと私はやっと返事をした。
「ヴィーネとラフィエルには、恥ずかしいから内緒だぞ」
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