【ガルパン】大洗女子学園 農業科生徒による もう一つの戦い
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66: ◆OBrG.Nd2vU
2017/05/28(日) 15:13:41.10 ID:PK4z7V+n0

「うーん、分娩兆候がないなぁ」


その日の夜、乾乳牛舎の中。

私は、今日分娩予定の乾乳牛を観察しながら、隣に立つブラウンさんに言った。


「尻尾の付け根もへこんでこないですねぇ」 と、ブラウンさんも言った。

牛は、分娩間近になると尾の付け根がへこむ。というか緩んでくるので、そのことを言っているのだろう。


「明後日の13日には最後の家畜運搬車が来ちゃうんだけど……今日か明日中に産んでくれないと困ったことになるなぁ」

さすがに分娩したばかりの母牛、生まれたばかりの子牛を、その日に家畜運搬車へ乗せて移動させることは厳しい。

仮に産まれてなくても、母牛が産気づいていたら無理だ。


「まぁ分娩予定日に生まれないなんてことはざらだからね。

 もうちょい産気づいてくれば、分娩誘発剤を使うって手もあるが、まぁ獣医さんを呼べない現状じゃあそれも無理。

 あとは神のみぞ知るってやつだね」

クロ先輩はそう言って、乾乳牛の喉を撫でてやっている。



そのときだった。



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