【安価】でコツコツ経験を重ねていって最強になるよ
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48: ◆VHzeNHorxg[sage]
2017/06/03(土) 01:17:50.33 ID:QzD9Bw4s0
ゲニスの歯の浮くような言葉を耳にしていると、他からの二つ視線に私は気がついた。
そちらの方を見ると、前から後ろへと一定のラインの髪を立たせた赤い髪のモヒカンヘアーの男が居た。
どこか色目を含んだ、下卑た視線を向けてくる。
もう一つの視線は黒い長髪の男からのものだ。
確か東洋の「ワフク」というモノだったか。
腰には見慣れない豪華な作りの柄を持つ剣を提げている。
こちらは人物を品定めするようなもので、下劣な前者の視線よりも、人となりを見定めるようなものだ。
「気づいてるでゲス?」
私に視線が送られてきている事に、ゲニスも気づいていたようだ。
「二人共、この町ではそれなりに有名な冒険者でゲスよ」
ゲニスは丁寧に説明してくれた。
赤いモヒカンヘアーの男が"赤熊"ドミニク。
B級。銀証持ち。
数々の化物を退治した功績はこの町で認められてはいるが、その反面に性格に難あり。
冒険者になったのは腕っぷしに自信があったかららしい。
何ともそれらしいテンプレートな冒険者だ。
ワフクに黒い長髪の男が"サムライ"ヤマモト。
こちらもB級。銀証持ち。
東洋から大陸にやって来て、強者を求めて渡り歩いているらしく、口数が少ないが腕は一級品。
冒険者になったのは自分の剣の腕を更なる磨く武者修行に最適らしい。
こちらもよく聞く冒険者の理由といって良いだろう。
「ドミニクに目をつけられると何かと面倒でゲス」
ドミニクが赤い熊と呼ばれるのもなんとなくうなずける。
大きい図体に赤毛。
確かに熊だ。
「ヤマモトは強い奴に突っかかってくるので、なかなか絡んでくる事は無いでゲス。だから心配いらないでゲス。」
武者修行で腕を磨くのに強者と戦うのは最適だろう。
サムライ、というのは東洋の国で言う剣士を指すらしい。
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