2:名無しNIPPER[saga]
2017/05/26(金) 01:24:21.49 ID:75Z9akeZ0
…………。
……………………。
……う。
あたまが、いたい……。
ここは……どこだ?
オレは……なにを……。
ーー視界は暗闇で覆われていて、かなり狭い場所にオレは立ったまま閉じ込められていた。
ーー大きさから察するに、ロッカーの中だと思う。思いたい。
ーーこの中に至るまでの記憶は、ない。最後の記憶は、ダンスレッスンに向かう最中だけだ。その後の記憶は綺麗さっぱりと消えていた。
出ないと……。
ーー自然にそんな言葉が口から漏れる。当然のことだ。閉じ込められているのなら、外に出る方法を模索しないといけない。
ーー視界先は見えないが、その方向を蹴り開ける。
ーーするとあっさり、その扉は大きな音を立てて開かれた。
「う……」
ーー暗いところにいたからか、差し込む光に目が眩む。
ーー数秒ほど立ち竦んで、ようやくその蛍光灯の光に慣れる。
「ここは……更衣室か?」
ーー清閑な空気が鼻にこびりつく。
ーー十数個あるロッカーを横に並べたその場所は、見覚えのない更衣室だった。少なくともオレが所属していた事務所のトレーニングルームではないし、どうにも異様さを感じる。
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