森久保乃々「これだけは無理なんですけどぉ!!」
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40: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/05/27(土) 22:22:48.78 ID:J9R5aJQV0
缶コーヒーもテレビカードも手をつけるには気が引けたので、またしばらくボーっとしていた。何も考えないように努めても、作成途中の書類のことや、営業先のこと、そして乃々ちゃんのことが頭に浮かんでしまう。
『プロデューサーさんは…いつも真面目に仕事してるし…』
ふと、あの雨の日に乃々ちゃんに言われたことを思い出した。
「真面目…か。」
僕は真面目なのか?ただがむしゃらに目の前のことをこなしているだけの馬鹿なんじゃないか?確かに、真面目だと人に褒められることはある。でも、仕事が出来ると褒められたことはない。
他人よりも劣っている分を、量でカバーしているだけなんだ。結局は、自分が他人よりも劣らないようにするためで。こんなのを真面目と呼んでもいいのか。
「まあ、少なくとも…。」
この、乃々ちゃんの仕事に悪影響を与えている今の僕は、真面目じゃない。真面目の対局の存在だろう。
「…。」
謝れず、収録にも送迎にも行けず、次のための相手先との打ち合わせも出来ない。これのどこが真面目って言うんだ。この状況じゃ乃々ちゃんに何もどうにも出来ない。
乃々ちゃんの邪魔にしかなってない。
「…………………死にたい。」
「…プロデューサーさん?」
僕しかいないはずの病室に、僕以外の声が響いた。
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