125:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 22:30:35.98 ID:R07m0BBEO
普通に喋りつつも、両目から涙を流す千歌ちゃんが私の手を握ってくれた。
そして、もう片方の手を、
「梨子ちゃん……良かった、良かったよぉ……ぅっ……ひっ」
頭に包帯を巻いて、今度は涙だけボロボロと流す曜ちゃんが握ってくれた。
「し、しんじゃった、かと……おもっ……ぅ」
「私も、思ったよ」
そう、確かに、天国みたいなところが見えたような。
「でも、しん、でっ……にゃいっ」
「ほら、大丈夫だったでしょ、曜ちゃんっ……泣かないでよぉっ……私まで泣いちゃうじゃんっ」
「うんっ……うんっ」
泣きじゃくる二人が互いに慰め合う。
良かった。曜ちゃんが無事で。
「全く、どうしてマリだけにこんな重大な事を伝えるかねえ」
「何よ、果南、どういう意味」
「危なっかしいってこと」
「なんですって!」
「千歌、曜ちゃん、梨子ちゃんも……私達を心配させた罪は重いよ?」
果南さんがにやりと笑った。その手はマリさんの手をしっかり握っていた。
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