108:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 18:12:29.75 ID:wAEe1nHVO
「ど、どうしよう……曜ちゃん、何かに巻き込まれたんじゃ」
私はさっきの恐ろしい呟きのせいで気が動転してしまい、千歌ちゃんの肩を揺さぶった。
「落ち着いて、梨子ちゃん。曜ちゃんどこにいるか言ってた?」
千歌ちゃんが言った。
「何も、ただ、先輩って言葉がずっと聞こえてて……」
私ははっとした。千歌ちゃんも同じだった。
「それって、後輩ちゃんじゃ」
千歌ちゃんは言いながら携帯を取り出して、すぐに花丸ちゃんと連絡を取り始めた。
予感は的中して、曜ちゃんは今日、後輩ちゃんの家に向かったと言ってくれた。
また、同時に衝撃の事実も教えてくれた。
「え……いじめじゃなかった?」
驚きの声をあげる千歌ちゃん。
「うん、うん……そう、なんだ。その子の友だちが言ってたんだね……そっか、それで、曜ちゃん、何も言わなかったんだ……」
千歌ちゃんは私を見て、タクシーを止めるようにジェスチャーを送った。
私は慌てて、最寄りの道を走っているタクシーを探した。
「そう、ごめん、いきなり電話して。知れて良かった。え? あ、うん、ちょっと落ち着いたら、また報告するから」
「千歌ちゃん、タクシー来たわっ」
「ありがとう、梨子ちゃん……それと、後輩ちゃんの家、教えてくれるかな?」
曜ちゃん、何もなければいいのだけど。
曜ちゃん、曜ちゃん。
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