263: ◆PChhdNeYjM[saga]
2017/06/10(土) 00:21:49.66 ID:FlYyk/PAO
父「……!」
男「ハァ……ハァ……」
男「……まだ、彼女は死んでない……そうでしょう?」
男「諦めるのは、まだ早いんじゃありませんか?」
父「……どうやら、貴方は少し、勘違いをしているようだ」
父「私は断じて、娘の命を諦めてなどいないのです」
父「貴方には、まだ言っていませんでしたね」
そういうと、彼は一枚の小さな紙を取り出した。
どうやらそれは、彼の名刺らしい。
男「……東欧大学医学部、教授?」
男「これ……どういう……」
父「どうも何も、そこにある通りです」
父「私は長年、医学について研究をしておりました」
父「嫁を失ってからというもの……二度と同じことを繰り返すまいと、研究に明け暮れました」
父「私はね、娘まで奪われるわけにはいかんのですよ」
父「学者である前に……一人の父として、ね」
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