37:売人[saga]
2017/05/14(日) 23:29:38.64 ID:GMdbfU790
「……はぁ…やっぱり…」
昴はため息をついた。
「やっぱりお父さんあれのせいで何か事件に巻き込まれたんだわ。そうでなきゃ…」
そうでなきゃ警察が探してるわけがない。
昴は確信したと同時に不安になった。
父の身が心配だ。命すら狙われている状況にあることを。
「お父さん…」
そう思案していたが昴はあることに気づく。
「あっ!さっきの刑事さんにこのこと伝えとけばよかった!?」
昴は慣れないシュチュエーションで思わず彼女の父親のことを隠してしまったのだ。
「もうなにやってんだろ。別にサスペンスの犯人でもあるまいし…」
変な後悔をしてしまった彼女は『このばかたれめー』と額に拳を当てて、ため息をついていた。
「でもあの刑事さんちょっとかっこよかったなぁ…」
昴はジャケットの刑事のことを思い出していつの間にか笑顔を取り戻していた。
結構立て直すのが早い子なのである。
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