15:名無しNIPPER[saga]
2017/05/28(日) 18:26:22.86 ID:5eIwWQUS0
「天才なんだね」
「俺なんかただの体重計だよ。天才は駒田だよ」
駒田は今日も、将棋の教室の都合で学校を欠席していた。
「将棋の世界で生きることになるかもしれないらしい。朝方に帰宅する時に、出勤するサラリーマンの群れに逆らって帰宅したこともあるって言ってた」
「着々と狂気の道に進みつつあるね。凄いなぁ。ねっ、引森」
「えっ、わたし?」
引森が少し驚いて振り返った。
「天才男子二人に囲まれて私達も大変だね」
「うーん、重波は天才というより努力家だからなぁ」
「そうなの?重波くん?」
「努力家じゃないって!俺はただの天才だって!」
「さっきと言ってること違う」
引森は不意打ちでこういうことを言ってくるから困る。
よく言えば天然で、悪く言えば空気が読めなくて、人によってはそれを不快に思うことがあるみたいだけど。
俺はこの幼馴染から、心を救って貰うことの方が多かった。
31Res/26.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20