城ヶ崎美嘉「お姉ちゃんを目指して」
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178: ◆mqlRkew9nI/5[saga]
2017/08/16(水) 14:16:38.68 ID:WuP1kltU0

砂浜にいるのだから、当然ではある。
でもこんな汚れた手じゃ、なでなでなんて出来るはずがない。
手に付いた砂を、頭にこすりつけるみたいになってしまう。……嫌がらせかっ!

頭でなく喉元をなでたとしても、ザラザラして痛いだけだろうし……なでなでにこんな弱点があったなんて。

一瞬、それなら抱きしめようかとも思ったけど、2人は両手でスイカを持っているから、それも出来ず―――。


美嘉「……ご、ごめんごめん、なんでもない」

薫・仁奈『?』


結局、一度なでるために出した手を後ろに引っ込めることに……なんという屈辱。
たかが砂の分際で、よくもアタシのなでなでの邪魔を……!

力の限りに踏みつけてやりたい衝動に駆られるも、さすがに踏みとどまった。
そんなことをしたら、薫ちゃんたちを怖がらせてしまう。

心を落ち着かせるため、アタシは幾度か深呼吸をする。……よし、落ち着いた。
うん、出来ないものは仕方ない。スキンシップは後にしよう。

アタシは妹になってくれた2人に微笑んでから、まだ色よい返事をくれていない2人へと視線を向ける。


美嘉「それで、千枝ちゃんと桃華ちゃんは、まだアタシの妹になる気はない感じ?」

千枝「えっと、なる気がないと言うよりも……」

桃華「妹になるということが、どのようなことなのか、まだ把握しきれていないのですわ」


桃華ちゃんの言葉に、千枝ちゃんもこくこくと頷く。

そんなに難しいことかな……でも2人がそう言うなら。


美嘉「そっか、なら仕方ないね」

桃華「分かっていただけて、何よりですわ」

美嘉「でも、お姉ちゃんはいつでもウェルカムだから★ 2人とも、妹になりたくなったらアタシをお姉ちゃんって呼んでね! そしたらもうアタシの妹!」

千枝「はいっ、その時はそう呼びますね」

ちひろ「随分条件緩いのね……」


その後、アタシたちはスイカを食べ終わると、日が暮れるまで砂浜で遊んだのだった。




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