143: ◆mqlRkew9nI/5[saga]
2017/07/04(火) 02:23:22.69 ID:eNm5p7BO0
とてとてと近づいてくる幼女の足音。それがもうすぐ、横を通過する。
ありすの緊張が高まっていく。
それに比例し、速まる胸の鼓動。頬を流れ落ちる、一筋の汗。『今の私、すごく○ネークっぽいかも』と気づき、さらに上がる口角。
そして―――
桃華「……いませんわね。いったい橘さん、どこへ行ったんですの?」
―――その台詞とともに、櫻井桃華はありすの真横を通過していった。
桃華が見えなくなったのを確認すると、ありすは緩みそうになった気を慌てて引き締め、銅像の陰から出た。
ありす「よし、この調子で出口まで……!」
抜き足、差し足、忍び足。
出来うる限りの素人スニーキングスキルを駆使して、ありすは城の出口へと歩みを進めるのだった。
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