52: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/10(水) 00:28:47.50 ID:/QEg56gn0
『────!!!?』
『!?』
『!?!!?』
市街地から撃ち上げられた何百条という火線。先陣を切っていた十何機かが真正面から貫かれて空中で爆散し、それを皮切りに群れをなして押し寄せてきたHelmが次々と対空射撃を受けて火を噴き、落ちていく。
爆弾の投擲音は、未だに一発も聞こえない。
「敵機撃墜、敵機撃墜!!」
「よし、一機落としたぞ!」
「口を動かす暇は一秒残らず手を動かす時間に費やせ馬鹿野郎!!撃て、撃て、撃て!!!」
400マイルで空を飛び回り、現代戦闘機の装甲でも十分貫ける威力の機銃を放ち、その小ささ故に空対空ミサイルによるロックオンはほぼ不可能。
“ワンショットライター”と揶揄される脆さを加味しても、本来なら人類が艦娘抜きで太刀打ちするのは難しい。
アルカンタラマールで迎撃ができたのも、向こうが“損耗を極端に嫌った”という戦略的要因があってこそだ。他に日本で近代戦闘機がHelmの大群体を完封した事例があるが、アレは練度の高い艦娘ありきの作戦になる。
故に、本来なら俺たちは高高度から一方的に爆弾と機銃掃射の雨に晒されるだけの「狩られる獲物」でしかなかった。
天候さえ、まともなら。
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