48: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/09(火) 14:09:05.11 ID:B042YGid0
───やがて、“奴等”は来た。
「………ひっ」
厚い雲の隙間から、ぽつりとインクの染みのように小さな点が最初に一つ。刹那の間を置いて二つ、四つ、八つ………一瞬で、数えるのも馬鹿らしくなるほどの黒点が空を埋め尽くした。あまりの数に、誰かが小さく悲鳴を上げる。
西洋甲冑か、さもなきゃ競輪選手が被るヘルメットか。とにかく通称が本当によく似合う、細長く先鋭的な黒い機体。
少なく見積もっても1000は下らないHelmの群れが、“ジェリコのラッパ”を吹き鳴らしながら雨と共に降ってくる。
Helm達は街区に展開する戦車や装甲車、そして歩兵隊に向かって、降下速度を上げながら獰猛な猛禽類の如く突っ込んできた。
、、、 、、、、
完璧に、読み通りだ。
('A`#)「─────Feuer!!」
声を限りに叫び、H&K G36Cの引き金を引く。
無数の弾丸が、雨を切り裂いて空へと駆け上がった。
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