343: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/10(土) 23:52:14.01 ID:Ha2dbAED0
『……………』
仮に非ヒト型であればflagshipですら一息に沈められそうな、まさに“弾幕はパワー”を地で行く猛射撃。
息を継ぐ間すらなく注ぎ込まれる弾丸の群れが自身を守る障壁の上で弾けて火花を散らす様を、リ級eliteは腰に手を当てて立ち尽くしながら見つめている。
………ツンがル級と遭遇した際には、ミルナ中尉等歩兵隊の攻撃もダメージを与えた様子は無いもののル級の動きを封じる役には立っていたという。eliteとはいえあくまで重巡、耐久力や装甲値、馬力などは戦艦に劣るはずだ。
それらを考慮すれば、「重巡リ級eliteは俺達の猛攻に動きを縫い止められている」というのが本来導き出される自然な結論。
だが、銃火と爆光の合間から見える奴の視線がそれを真っ向から否定した。
『…………?』
(;'A`)(………あの時と同じだ、おちょくってやがる!)
タホ川で俺達の攻撃をわざわざスレスレで回避しながら見せた、戯ける子供のような表情。小首を傾げ、もう片方の手をこめかみに当て、此方の動きを観察しているような視線の動き。
弾幕の中で相変わらず立ち続ける姿は街角でくつろぐティーンエイジャーのようで、少なくともアレを「凄まじい攻撃の圧力のせいで動けない」状態に見えたとしたら俺は精神異常者だ。
薄ら笑いと共に細められた眼が、口より遙かに雄弁に奴の「言葉」を物語る。
マサカ、コレデ終ワリジャナイダロウネ?
モウ少シ、オモシロイモノ見セテヨ。
('A`)「………なら、お望み通りにあっと驚かしてやるよ」
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