247: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/24(水) 00:16:11.91 ID:FI3x2H040
ビスマルク、グラーフという艦隊決戦の要を手に入れたが、戦力はイヨウ中佐も言っていたとおり質量両面で此方が未だ圧倒的に劣る。
加えて俺たちは孤立しているため、艦娘艤装の燃料・弾薬を補給できないという深刻な事情がある。もし西側へバカ正直にビスマルク達を中核とした攻勢をかければ、枯渇は一瞬だ。
そのためこの作戦の厄介な点として、俺たちは前段防御をなるべく艦娘の火力を使わず、かつ迅速に打通しなければならない。……吝い話だが、正直最初のグラーフによる爆撃すら本当はケチりたかった程こちらには余裕がない。
《Graf Zeppelinより前線指揮車、電探に感あり!!》
そして、相手はヒト型の中でも秀でた存在である“姫”だ。
人間達がそうであるように、彼女もまた俺たちの策を予測し、動きを読み、手を打ってくる。
《ベルリン市西部より機影多数接近!!数は80前後!!》
《Prinz Eugenより前線指揮車、敵機種視認!Helm爆装型がほとんどですがBallらしき機影も10機ほど見えます!
Ar-196改、捕捉される前に一時離脱!》
(;'A`)「っ、随分仕事が早えーじゃねえか……!」
艦娘の航空戦力に対して凶悪な制空能力を持つBallだが、対空格闘能力と対地攻撃力を両立したフォッケウルフの存在を考慮に入れると10機はいくら何でも少ない。おそらく、“万一”此方がメッサーシュミットやフォッケウルフを出したときの保険だろう。
当然覚悟はしていたが、やはり此方の状況はお見通しらしい。
《Bismarckより前線指揮車、私達が出た方がいいかしら?》
('A`)「……いや、この程度なら艦載機を使わなくても簡単に対処できる。艦娘各位はミルナ中尉の指揮下で対空迎撃の用意を!
ただし、艤装は使うな!配布されているアサルトライフルで対処しろ!」
《はぁ!?》
《ず、Z3-26より前線指揮車、こんな小火器で戦闘機撃墜しろというの!?冗談でしょ!?》
('A`)「安心しろ、今の天候ならそれで十分撃ち落とせる!七面鳥より簡単にな!」
ここから先は、お互いの手の読み合いだ。ただしこっちの手札は恐ろしく悪い、奇策とはったりと我慢の連続になる。
………ああクソッ、面倒くせぇ!!
496Res/494.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20