('A`)はベルリンの雨に打たれるようです
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215: ◆vVnRDWXUNzh3[saga sage]
2017/05/20(土) 11:36:12.33 ID:otGQSIH90
「………生産?深海棲艦が何を造っているっていうの?」

(=゚ω゚)ノ「言うまでもない、“深海棲艦”に決まっているよぅ」

首をかしげて尋ねるビスマルクに答えながら、イヨウ中佐は黒く塗りつぶされたルール地方を指し示した。

(=゚ω゚)ノ「そもそも、深海棲艦が“ただの前線拠点”として使うにはルール地方は遠すぎるよぅ。この襲撃が始まった直後から電撃的に内地に兵力を送り込んでいたと仮定しても、サイ大尉達アメリカ軍が到達するまでに集結できる兵力はたかが知れてるよぅ。

ましてや、北も完全に抵抗が止んでいたわけじゃない。統率が取れていないとはいえ艦娘やドイツ軍の抵抗を受けてそれほどの戦力を南下させる余裕があったとは思えないよぅ」

中佐の指が、ノルデンの辺りとルール地方を行き来する。紙の地図上ではほんの2cmに過ぎないその“間”に、現実は200kmの距離が横たわる。

確かに、深海棲艦が他の地域へ大規模攻勢もかけられるような兵力を逐次投入できる距離ではない。

(=゚ω゚)ノ「深海棲艦の今回の目的は、おそらく最初からこのルール地方───更に言うならここにあった国営艤装工場。他の場所への攻撃は、ここから人類側の注意を背けるための陽動攻撃だよぅ」

(//‰ ゚;)「相当強固な拠点になっているとは思うが、流石に生産拠点というのは突拍子もなさ過ぎませんか?それに、生産拠点だったとしても奴らの自己増殖速度が常軌を逸している。前段階の拠点化速度も尋常じゃない」

(=゚ω゚)ノ「深海なんていう過酷な環境下にあって、物量面では常に人類を圧倒し続けている化け物共だよぅ?

“生ける軍艦”の製造技術は、間違いなく奴らに分がある」

サイ大尉の反論を、中佐は一蹴する。

(=゚ω゚)ノ「ルール地方は今や深海棲艦の一大製造拠点として機能していると見て間違いないよぅ。断言するけど今後、フランス方面並びにドイツ南部の戦況が好転することはない。

北沿岸のアメリカ軍に関しても、既に損害を受けて退却している可能性が高いよぅ」

ξ;゚听)ξ「……じゃあ、もう36時間以内の事態解決はおろか私達完全な孤立無援じゃないの。挽回のしようなんて」

(=゚ω゚)ノ「あるよぅ」

バサリと、二枚目の地図が───ベルリン市街地の地図が机の上に広げられる。


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