214: ◆vVnRDWXUNzh3[saga sage]
2017/05/20(土) 11:27:55.04 ID:otGQSIH90
(;'A`)(……とはいえ、日本とアメリカだってヨーロッパが橋頭堡として完全に掌握されるのを防ぎたいのも同じなはずだ)
アメリカ軍が実際にドイツでの作戦を実行していることを考えても、ヨーロッパ全体の状況は良くない。現在の戦況によっては、アメリカは寧ろ積極的に核を投射したいとすら思っているかも知れない。
ロシアがわざわざ“汚れ役”を買って出てくれるのだ。「ロシア連邦の独断」という名目でいよいよとなれば核発射が黙認される可能性は低くない。
ロシア側の「言い訳」と、アメリカ側の「メンツ」が折り合う丁度良い時間は────
( ゚д゚ )「……20時間、ってところだな」
俺と同じ結論に至ったらしいミルナ中尉が、ぽつりと呟く。
ξ;゚听)ξ「核兵器の発射時刻ですか?それならさっきサイ大尉が36時間後って……」
( ゚д゚ )「ヨーロッパの状況は地図上に記されている時点からおそらく更に悪化している、少なくとも好転はあり得ない。
通信が繋がらずベルリン市外の状況は未だに確認できないが、逆に言えばそんな状態が今なお続いていることが形勢不利の証左だ。ロシアが国際社会に“最大限の我慢”をアピールしつつ核発射の時間を切り上げるとして、おそらく20時間が妥当なラインだ」
「そう言えば、僕たち以降南からの増援が全く来てないね」
ミルナ中尉の分隊に加わってベルリンに派遣されてきたレーベレヒト=マースも口を開いた。幼いのは外観だけで、ツンと交戦していたル級にトドメを刺したという武勲艦はかなり肝が据わっているらしい。
彼……ゲフン、彼女は指揮所の張り詰めた空気の中でも臆することなく声を張った。
「僕は陸軍のことをよく知らないけれど、あのラインフェルトっていう大佐がとても優秀な人であることはなんとなく解りました。
あの大佐なら、僕らの増援によって好転したであろうベルリンの状況を見逃すとは思えないです」
「更なる援軍でたたみ掛けるべきタイミングに、ドレスデンからさえ兵を動かさない……いや、動かせないということか」
グラーフの人差し指が、苛立たしげに机を叩く。
「おそらく、我々が聞いた時点よりもフランス方面の情勢が悪化していると見た方がいいな。ルール地方の敵勢力が相当増強されたか?」
(=゚ω゚)ノ「───“増強”というより、“生産”の方が近いよぅ」
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