174: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/17(水) 00:48:32.19 ID:uhwHcgm70
《おいおい、“一応”を強調しすぎだろ……オレはエミと同じドイツ人で、しかも同じ戦車に乗れて嬉しいぜ?》
「………ハインは黙ってて!!」
車内から聞こえた呆れたような声に対して、戦車の座席を蹴飛ばす音が響き声の主が小さな悲鳴を上げた。
エミの頬は、さっきよりももうちょっと紅くなっている。……何かしら、この胸にわき上がる親近感は。
「っ、それで!ここにいる民間人は私含めて今ケーニッヒ・ティーガーに搭乗している六人だけ。他のジークフリート生や同じホテルにいた人たちは………その、解らないわ」
ξ゚听)ξ「ああいや、無理もないから気にしないで。寧ろ、幾ら戦車があるとはいえあんな化け物達が跋扈して破壊されまくってる市街地を学生六人で────六人?」
おかしい。ケーニッヒ・ティーガーの搭乗員数は五人の筈だ。いや、勿論ジークフリート生で決まった戦車搭乗のメンバーが固まって逃げられるとは限らない。一人余分だったり足りなかったりしても何一つ不思議ではないけれど……
「あぁ、最初は私達五人だけだったけれど、ホテルの地下駐車場からこの戦車で瓦礫を吹っ飛ばして脱出した時に道路で気絶している人がいたから拾ったのよ。
それで────ちょっとっ!?」
突然、エミの隣でケーニッヒティーガーのもう一つの車上ハッチが開く。
中から、長く黒い髪を持った長身の女性が顔を出した。
「あんた何出てきてるのよ!」
「そうは言うが外の様子が見えないし、車内だとくぐもって君の声もろくに聞こえないんだ。少しは気を遣ってくれてもいいだろう。いい加減不安も限界だし………」
/ ゚、。 /「むっ。なんだこの状況は」
496Res/494.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20