228: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 02:22:06.89 ID:6an8YmUi0
私は意を決して、手に持っていた紙袋を彼女に手渡した。
「これ、あげるわ。この前は私が悪かったから、そのお詫び」
「ありがとうございます、サターニャさん」
賞状をもらう時のように、彼女は恭しい手つきで私の差し出した包みを受け取った。
その重さが私の手から彼女の手に移ると、私の肩も少し軽くなったようで、
彼女に悟られないように、私はそっと息を漏らした。
「一応生ものらしいから、数日のうちに食べきって頂戴」
「いえいえ、一生かけて味わい尽くす所存です」
「大げさよ! そんなに気に入ったなら、また作ってあげるから」
「そうですか、期待してますね」
「まったく……」
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