217: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 02:15:33.03 ID:6an8YmUi0
バレンタインの当日、ラフィエルを待ち伏せるために、いつもより早めに学校に向かった。
改めて話をするというのもなんだか落ち着かなかった、というのもあるかもしれない。
朝の冷えた空気は凛としていて、自然にネクタイが締まっていくようで、私は少しだけ背筋を伸ばして姿勢よく歩いた。
自分の教室に入ろうとすると、隣の教室から出てきたらしいラフィエルに声を掛けられた。
昼休みに少し付き合ってほしいというので、私は了承した。
もしかしたら、彼女もヴィネットあたりから聞いていたのかもしれない。
その場でチョコを渡してもよかったのだが、
宿題をまだ済ませていないということにして、なんとなく別れてしまった。
人気がないと、かえって緊張してしまう。
昼休みに教室で、なんでもないことのように渡してしまいたかった。
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