160: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 01:42:12.14 ID:6an8YmUi0
やかんからこぼれた熱湯が水たまりを作り、それを回避しようとしたガヴリールが体勢を崩す。
私は倒れかかって来た彼女を両腕で抱きとめた。
腕の中にすっぽりと納まる小柄な彼女は驚くほど軽く、ちゃんと食事を摂っているのか心配になる。
「あ、ありがと……」
「別に。早く片付けましょう」
ガヴリールに自分で立ってもらって、空になったやかんを拾い上げる。
すると、どこからか妙な匂いが漂ってきた。
今日、一度嗅いだ覚えのある、無性に不安になるこの匂いは一体……。
255Res/196.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20