モバP「鼓動が聴きたいなあ」飛鳥「やれやれ」
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63:名無しNIPPER[sage]
2017/07/24(月) 02:38:38.53 ID:83zl+0RZ0
P「は? 今? いやいや、だとしてもそれこそ」

飛鳥「すぐ終わるから。……やっと準備も、出来たことだし」

P「? うーん……別にいいけど、何でまた?」

飛鳥「いいから、早く済ませよう。ほら横になって」

P「わかったわかった、これでいいのか?」

飛鳥「うん。……へぇ、結構聴こえるものなんだ」

P(くっ……平常心平常心。うちに通い詰めるようになって、外では見せない飛鳥の女の子らしいとこが目に付くようになってから自制心が鍛えられて困る)

飛鳥「? 特に鼓動を早めている様子ではないね。ボクがこうしてるっていうのに」

P「このぐらいで俺が緊張あるいは興奮するとでも思ったか?」

飛鳥「ふぅん……気に入らないな。まぁいいさ、足りないのなら足すまでの事だ」

P「えっ? 何を――」

飛鳥「んっ……」

P「――――!?!?!?!?」

飛鳥「…………ふ、ふふ。どうしたんだい、こんなに鼓動を早めたりして」

P「ばっ……お、お前なあ!? 飛鳥の方こそそんなに顔紅くして、お前の鼓動も聴かせてみろ!」

飛鳥「なっ、そ、そんなにボクの胸元に顔を埋めたいのか?」

P「言い方ぁー! こんな時だけ、あーくそ!」

飛鳥「……だんだん理解ってきたよ、キミを手玉に取る方法が。ふふっ♪」

P「ぐぬぬ……。あんまり大人をからかうもんじゃあないぞ、ん?」

飛鳥「おやおや、こんな時だけコドモ扱いするのかい?」

P「まあな。俺は悪い大人なんだ。参ったか」

飛鳥「年の差を笠に着るキミじゃないくせに。それに、確かにボクはキミより長くは生きていないが、キミよりずっと少女としてこのセカイで生きてきたんだ。年の差だけでボクをやり込めるとは思わないことさ」

P「んー?? わかるようなわからないような理屈を並べおって……はあ。もういいから、そろそろ寝かせてもらえませんでしょうか」

飛鳥「む、少々遊び過ぎたか……やはり夜も明けてからでは時間が足りないな。午前0時に魔法が解けるよりはいいかとも思ったが、せっかく同じ時を刻めてもすぐに夢の中へ誘う案内人にならなくてはならないとは何とも」

P「今度オフにどこか連れてってやろう、うん。それでいいか?」

飛鳥「♪ っ……ゴホン、ところで文香さんとありすはどうしたんだ? ボクのようにここへ通っている形跡もないみたいだが」

P「あー……それなんだが、聞く限りではどうもありすはあの時文香が心音を聞かせる練習に付き合って以来、文香の安らぎが忘れられなくなり」

飛鳥「……ん?」

P「文香は文香でそんなありすを胸に抱くことが心の平穏をもたらすようで、互いに互いの存在が不可欠になったらしい」

飛鳥「は?」

P「だもんで、そうしないと眠れなくなったみたいだから最近は夜をありす宅で過ごして一緒に寝てる……んだそうな。元々ありすから話は聞いてたせいか親御さんの信頼を文香も得られてるみたいだし、ならいいかなって」

飛鳥「……あの日からやけに親密な関係を築いているなと思っていたら……いや、何も云うまい。ボクらも他人のことをとやかくいえないな」

P「ふあぁ……あ、俺はこの不眠症を絶対治すからな。いつまでも誰かさんに頼ってられるかってんだ」

飛鳥「……鍵、返さないよ?」

P「その話は――また後でしよう、うん。それじゃあ、いいか?」

飛鳥「あぁ、おいで。……おやすみ、P」






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