95:名無しNIPPER[saga]
2017/05/28(日) 06:15:29.16 ID:BBmYIb/t0
来たばかりだというのに、早々に去る事になってしまった凛ちゃんのプロデューサーさん。
その後ろ姿を、私と凛ちゃんは並んで見送るのでした。
「それにしても……凛ちゃんとプロデューサーさんって、仲が良いんですね」
「え、えっ?」
いなくなったタイミングを見計らって、私はそんな質問を凛ちゃんに向けて投げ掛ける。
投げ掛けられた当の本人は、「何を言ってるの?」という表情をその顔に浮かべていました。
「さっきもネクタイを直したりしてましたし、普段からあんな感じなんですか?」
「べ、別に……そんな事は無いよ」
「そうですか? その割には、手馴れてましたけど」
「そ、その、偶に……そう、偶にあんな風にだらしが無いから、仕方なく……」
出ていったばかりの扉を見つめ、右手で髪をいじりながら、凛ちゃんはそう言いました。
まるで迷惑な感じに凛ちゃんは言いますけど、それが満更でも無い事は、良く分かります。
だって、表情が違いますから。
本当に嫌ならば、こんな表情―――嬉しそうな表情はしないはずです。
そして、そんな所を公然と見せつけられでもしたら……
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