島村卯月「マーキング」
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66:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 06:16:35.12 ID:+BjxyteV0
「そ、それで、その……あれ?」


会話の波が途切れた所で、私はそこから話題を変えよう……そう思って、プロデューサーさんに切り出そうとしました。


けど、その時……私は、ある事に気付きました。


プロデューサーさんの姿を落ち着いて良く見てみると、その手には、営業用の鞄が握られていました。


「プロデューサーさん……今から、どこかに出掛けるんですか?」


「ん? まぁな」


持っていた鞄を掲げる様に私に見せて、プロデューサーさんはそう答えました。


「前から検討していた企画案が通ってな。これからテレビ局で、その打ち合わせがあるんだ」


「そ、そうなんですか。大変ですね」


「いや、そうでもないさ。俺としては、嬉しい限りだよ。自分で企画立案しただけにな」


そう言いながら、プロデューサーさんは私に嬉しそうな笑顔を見せました。


屈託の無い、幸せそうなその表情。


そんな表情をされると、私まで嬉しくなってきました。


「なら、おめでとうございます」


「うん、ありがとうな」


「それで……その企画って、どんな企画なんですか?」


「あぁ、それはだな……」





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