19:名無しNIPPER[saga]
2017/04/26(水) 00:09:40.80 ID:8aYrbQYu0
これが私の……アイドル人生の始まりでした。
まだ無垢なまま、何も知らない少女の夢が叶った瞬間でもあります。
この時の私は本当に嬉しくて、幸せだったのを、今でも良く覚えているんです。
養成所から家に帰って……友達に電話をして報告したりとか、ママや家族のみんなに伝えたり。
この日の夜は興奮して中々寝付けなくて……遅くまで、未来の自分の姿をイメージしてみたり。
とにかく、もう……嬉しくて仕方なかったんです。いつになく、舞い上がってました。
「えへへ……早く、デビューできるといいな」
誰に語る訳でも無く、私は一人、自分の部屋でそう呟きました。
それから思い浮かべるのは、日中に出会ったプロデューサーさんの顔。
採用枠から零れ落ちた私を、見い出して手を取ってくれたあの人。
だからこそ、プロデューサーさんの為にも、アイドル活動を頑張ろう……って、思えたんです。
もちろん、アイドル活動は自分の為でもあるけど……その事も、この時の私ににとっては大事でした。
その恩を返せる様、立派なアイドルになってみせる……そう意気込んで、この日は眠りにつきました。
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