島村卯月「マーキング」
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150:名無しNIPPER[saga]
2017/08/03(木) 12:36:55.42 ID:HWaFrKsf0
だけど、あの時の私の体調は確かに万全の状態だったはず。


今の様に悪寒も、頭痛も、吐き気も無い……


「あっ……」


それを思い返した時、私は『もしかして……』と、ある答えにへと辿り着いた。


何で人の手に触れただけで悪寒が走るのか。


何で声を聞くだけで頭痛や吐き気が起こるのか。


考えてみれば、体調不良が原因でそんな事が起きる訳が無かった。


その原因は……私の心の奥底、もう一人の私にありました。


『何で、こんな事をしないといけないんですか?』


『私が触れたり話したりしたい相手は、あなたなんかじゃないです』


『やだ……』


『嫌です……』


『嫌だ……嫌だっ!』


奥底から響き渡る、恨みや怒りの籠った魂からの慟哭


心の中の私が、プロデューサーさん以外の人に接する事を拒否していた。


それを私に伝える為、訴える為に拒絶の意思が症状となって表れていたのでした。


そもそもこの症状が起こるのも、初めての事ではありませんでした。


仕事帰りに事務所に立ち寄った際、プロデューサーさんと美穂ちゃんが楽しそうに話をしていた時。


プロデューサーさんからツアーに同伴できないと言われた時。


電話中に私以外の話題が出て、それを話す時。


私が寂しく思ったり、不満を感じると必ずといって症状は起きている。





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