114:名無しNIPPER[saga]
2017/06/24(土) 01:03:08.59 ID:Plqn2Zsn0
『あ、いや、その……』
『「プロデューサーさんには、聞いて欲しい事がたくさんあるんです。なのに、切ろうとするなんて、あんまりじゃないですか」』
すらすらと、言葉が淀みなく流れる様にして、口から紡がれる。
まるで、今まで遠慮して抑圧していたものが、堰を切って出てくる様に。
私が何かを考える前に、勝手に自由にと口は動いているのでした。
『けど、卯月も疲れてるんじゃ……』
『「私もプロですから、体調管理は万全です。疲れてませんから、大丈夫ですよ」』
『しかし、だな……』
『「それとも、嫌なんですか? 私と、お話をするのは……」』
『べ、別に、そんな事は言ってない……』
『「なら、いいですよね。私との、お話♪ ふふふっ♪」』
『あ、あぁ……』
プロデューサーさんに対して、こんな我が儘を言うのは、初めてでした。
ずっと、ずっと……私は耐えて、忍んで……迷惑を掛けない様にと、何も言わなかった。
でも、私は遂に言ってしまった。
自分の為の、プロデューサーさんにとって得にはならない、そんな我が儘を。
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