90:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 12:56:17.43 ID:WOJJWRsc0
第七話 仲間
満がライダーバトルから遠ざかってから二週間が経過した。
その間にも粛々とライダー同士の戦いは加速し、尊い命が戦いによって
奪われてしまった。
だが、人間は外に一歩も出ないで暮らすことは不可能である。
「そろそろ...確かめないとな。新しい力を」
相棒の死の悲しみが癒えた満は、ようやく自分の手に入れた新たな力に
向き合う決心をつけた。
「行くか...」
二週間もの無断欠勤によって、満はバイト先を全て首になった。
だが、今となってはそんなことは些細なことでしかない。
命がある。身体が動く。そして戦わなければ生き残れない。
いつの間にか腐りきっていた性根が前を見据えていたことに、満は
唐突に気が付いた。
幸い無駄遣いをしなかったお陰で、貯金額はちょっとしたものに
なっていた。
これなら半年は働かなくても、飢え死にすることはないだろう。
そう思うと急に腹が空いてきた。
(よし、まずは腹ごしらえからだ...)
玄関の扉を開け、久しぶりに浴びる日の光に目を細めながら
満の足は自然とある場所へと向かっていったのだった。
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