49:名無しNIPPER
2017/04/24(月) 12:30:11.87 ID:WOJJWRsc0
第四話 その男、刑事
次の日の昼、朝のバイトを終えた満は昨晩電話した須藤の指定した
都内にある寂れた中華料理店に足を運んでいた。
「お待ちしていましたよ。佐野さん」
キョロキョロと周囲を見回す満を見つけた須藤は満面の笑みを浮かべ、
席を立ち、自分の席へと誘った。
「須藤さん。これからよろしくお願いします」
「いえいえ、私の都合で協力を仰いだのですからこちらこそお願いします」
丁寧に挨拶を返した須藤は、満にメニュー表を渡した。
「佐野さん。昨日はお疲れ様でした。これは本当に細やかな気持ちです」
「えっ?好きなもの頼んで良いんですか?」
「勿論です。ですが、ほどほどにお願いしますよ?」
「は〜い」
場末の中華料理店とは言え、メニューは意外とあった。
一品500円程度のリーズナブルさがきっとこの店の売りなんだろう。
「すいません。ラーメンと餃子と炒飯と青椒肉絲お願いします」
「私はカニ雑炊と酢豚と水餃子でお願いします」
「あいよ〜」
注文を承ったアルバイトのオバサンの気軽な声に緊張がほぐれる。
そんな佐野を見た須藤は本題へと切り込んだ。
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