459:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:43:36.55 ID:JB4A+Idt0
「佐野...俺に任せろ」
後ずさる満とは対照的に、一歩前に進み出た創は既に覚悟を決めていた。
「俺がお前の、血路を開いてやる」
例え全ての希望が消え失せたとしても、そこに守るべき者がいるのならば...
(いつだって、人は英雄に至れる!)
なぁ、そうだろう?
「東條!」
俺だってお前だけに格好つけさせるわけにはいかないんだよ!
満身創痍の体に意地<えいゆう>という名の最後の燃料を投下する。
「先生....また、明日」
その日が来るとは限らないが、まだ俺が死ぬには時間がある。
少なくとも、今すぐ死ぬ事はないだろう。
だから、体がバラバラになって戦えなくなる時が来るまで足掻いてみせるさ。
「行くぜぇええええええええええええええ!!!!」
砕け散るガラスのように脆弱な己の肉体に最後の灯火を男は灯した。
「Survive」
烈火のサバイブをデストバイザーにベントインしたタイガの姿が瞬く間に
強化されていく。
左手には新たに白虎の頭部を模した盾兼バイザーのデストバイザーツヴァイ、
右手には炎と氷の力を宿した分離可能な左右合体の両刃斧が握られている。
おそらくこの戦いで自分は死ぬ。多分目の前のコイツにやられるだろう。
だけど、不思議と心は安らいでいた。
きっと東條も、死んでいく時にはこんな心境だったんだろうと容易に想像できた。
だからこそ、次に自分が何をすべきかを誤ることは絶対にない。
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