450:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 22:09:39.74 ID:Nkr8DRMT0
武器を無くし、素手同士で殴り合う状況へと流れを引き寄せた龍騎は 蹴りの
回転を殺さないまま、後ろに下がりながら、リュウガの落としたドラグセイバーを
蹴り上げ、自らの右手につかみ取る。
切り札を使わずして楽に仕留めることが出来る相手ではない。
修羅と化した弟をそう評した城戸真一は、神崎士郎がリュウガに与えた恩恵を
今ここで使うことにした。
かつての肉親の断末魔を耳にした城戸真司は、ここぞとばかりに最後の
力を振りしぼり、リュウガを攻め立てる。
しかし、リュウガのこめかみを打ち抜かんと振り抜かれた左拳は
「なっ?!」
ピン刺しの標本の様になった蝶の様にピクリとも動かなくなっていた。
「どうして!なんで動かないんだ!!」
リュウガの顔面、後数センチの所で真司の身体は目の前の相手を殴り抜く突きを
放とうとした瞬間のまま、停止していた。
「真司ぃぃぃぃ....」
リュウガの身体から黒い炎が吹き上がる。
「その肉体を寄越せえええええええええ!!!」
そして、その黒い炎と同化したリュウガは身動き一つ取れない龍騎の
身体へとまとわりついたのだった。
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