447:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 22:07:43.04 ID:Nkr8DRMT0
互いの契約した赤龍と黒龍が一つの身体を持ちながら二つの頭を持って
生まれた憎しみ合う双頭の獅子の如く、目の前に現れた不倶戴天の仇敵の
首を叩ききろうと、その身を絡ませ合いながら死に物狂いの死闘を開始する。
ドラグレッダーがドラグブラッカーの喉首を振り向きざまの一瞬の刹那の
交差で噛みちぎったかと思えば、ドラグブラッカーの返す石化の炎の一撃で
ドラグレッダーの鋭利な尾が脆くなった石像の如く砕け散る。
敵意と殺意と憎悪が一つの形を取り『怨』という明確な互いを排除する
域にまで達した二体の龍は、眼下で戦いを続ける主達そっちのけで高ぶりに
昂ぶり続けた己の殺意を眼前の相手へとぶつけるべく、最上の威力を誇る一撃を
吐き出そうとした。
そして、地上に降り立ったリュウガと龍騎の戦いも熾烈を極めた。
先に仕掛けたのは龍騎だった。
しかし、ソードベントのカードをバイザーにベントインして呼び出した
龍騎へと敢然と殴りかかり、素手でありながら、まるで数秒先の未来を
予知しているかのようなトリッキーな動きでリュウガは龍騎を圧倒する。
大上段に振りかぶった龍騎の右肘を押さえ、前屈する左膝の皿を目掛け
強化された脚力による下段蹴りを龍騎へ放とうとするリュウガ。
「おわぁっ!」
膝を蹴り砕かれれば、その時点で著しい戦闘力の低下は免れない。
敵の次の一手を読み切った龍騎は、手首を器用に回転させ、その鋒をリュウガの
頭上へと突き立てようと試みた。
リュウガもまた龍騎の攻撃の意図を察知したのか、瞬時に自分の危機を悟ったと
同時に退き、龍騎との間に充分な距離を取る。
485Res/614.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20