442:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 22:04:14.75 ID:Nkr8DRMT0
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タイガとアビスが月下の砂漠を模した鏡の中の戦場で戦う中、オルタナティヴと
龍騎は荒れ果てた瓦礫の山を模した廃墟で激しい戦闘を繰り広げていた。
鉄骨、瓦礫、コンクリートの破片。そしてミラーモンスター。
それらが10mを超える小高い塔の様にそびえ立つ戦場の中で、真司と
香川の二人を待ち受けていたのはリュウガだった。
既にリュウガはアドベントのカードで自らの契約獣ドラグブラッカーを召喚し、
先手必勝とばかりに空の利を生かしたドラグブラッカーによる絨毯爆撃で龍騎と
オルタナティヴを抹殺せんと躍りかかった。
黒き龍の口から吐き出される漆黒の火炎弾は、全てを焼き尽くす赤き龍の
灼熱の火炎弾と異なり、全てを凍てつかせる波動を纏った死の吐息だった。
瓦礫の根元にドラグブラッカーのブレスが着弾する。
凄まじい反動と共に石化した瓦礫の塔が粉砕され、その破片が散弾の如く
周囲に撒き散らされる。
「香川さん!オーディンはどこにいるんですか!」
「おそらく静観を決め込んでいるのでしょう!」
「私と君、仲村君と佐野君のどちらかが弱った所を叩くはずです」
「更に!あの黒い龍の放つ炎は当たった物を全て石化させます!」
「なんだって!」
「だから...今は隠れましょう!」
瓦礫の塔に身を隠しながら全てを石化させる死の吐息をかいくぐり、二人は
ようやくドラグブレッカーとリュウガを振り切り、未だ無事な瓦礫の山の隙間に
身を隠すことに成功した。
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