294:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/30(日) 11:50:11.12 ID:DSAJ+Ylu0
「Steel vent!」
よろよろと立ち上がった王蛇は悪足掻きのつもりか、バイザーを開き、
特殊カードのスチールベントを使用し、タイガのデストクローを奪い、
間断なく攻防重視の構えを取り、仕切り直しを図った。
「チッ!判断を間違ったかも...!」
アドベントを使い、デストワイルダーかメタルゲラスを召喚して浅倉を
捕らえた方が良かったかも知れないとタイガは後悔した。
そうすれば次の一手にファイナルベントを使うことだって出来たはず。
「いえ、上出来です。残り時間はあと7分あります」
「このまま消耗戦を続けましょう」
王蛇が投げつけたベノサーベルを左手に持ったオルタナティブが頭に
血が登りそうなタイガの心を宥める。
「はい。先生」
「Strike vent!」
デストバイザーにもう一枚のストライクベントを挿入したタイガは、
右手にメタルホーンを構え、改めて目の前の王蛇へと向き直った。
「はぁ...はぁ...楽しいなぁ、ライダー同士の戦いってのはよぉ...」
「これだけでライダーになった価値は充分ある。そう思わねぇか?」
「化け物め...」
王蛇の持つカードはあと二枚。
対して、自分と香川のカードは合わせてあと10枚もある。
しかし、これだけの優位性を確保しているのにも関わらず、タイガも、
オルタナティブも王蛇の発する得体の知れない何かに徐々に飲み込まれつつ
あった。
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