233:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/28(金) 22:46:30.63 ID:xchiMuX50
「貴様はっ!」
手塚にとって、そのモンスターは不倶戴天の仇敵だった。
神崎士郎の忠実な駒の一体である鳳凰型モンスターのガルドサンダーは
瞬く間にその姿を火の鳥と化し、目にも止まらぬ猛スピードで空中を
飛び回りながら、執拗な攻撃をナイトに加えはじめた。
「蓮!逃げろ!今のお前じゃ無理だ!」
「ソイツの攻撃はお前のガードベントじゃ防げない!」
最高時速580kmで自在に空中を舞う迦楼羅は、余す事なく自らの力を以て
主である神崎士郎の命令通りにライダーを一人でも多く減らすという
任務を忠実に執行しようとした。
そして、運悪くナイトはその犠牲者に選ばれてしまった。
「くっ!」
「Advent」
攻撃が届かない場所へと宙高く舞い上がるガルドサンダーに業を煮やした
ナイトはアドベントのカードを使い、自らの蝙蝠型の契約モンスターである
ダークウイングにガルドサンダーを地面に叩き落とすように命じた。
だが、それは悪手でしかなかった。
「手塚!俺がアイツを地面に叩き落とす」
「その隙にお前はファイナルベントで奴を仕留めろ!」
「ダメだ!ダークウイングじゃアレには勝てない」
「撤退だ!このままだと死ぬぞ!」
ライダーバトルにとって一番避けたい事の一つに、ミラーモンスターとの
交戦中に自らのモンスターが格上のモンスターに食い殺されてしまうことが
上げられる。
何故なら、契約モンスターが破壊されてしまえばライダーはブランク体に
戻ってしまう。最低限のミラーワールドを生き抜けるための装備だけに
なった所を他のライダーに発見されれば、それで一貫の終わりだからだ。
一見、ライダーと契約するモンスターはミラーワールドに生息するミラー
モンスターの中でも、それなりに上位種の様にも思えるが、それでも
いかんとも埋めがたい性能差が存在している。
何故なら、ミラーモンスターの中にも格という物が存在するからだ。
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