181:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:22:40.97 ID:L6BVEgLS0
そうこうしているうちに、二人を乗せた車は探索地点である百貨店の
地下駐車場へとなんなく辿りついたのだった。
軽自動車から降りた仲村は注意深く辺りを見回し始めた。
「佐野。神崎はこういう所に巨大な蜘蛛型を配置する傾向にある」
「目の前の敵を倒すのも大事だが、天井の警戒も怠るなよ?」
「はい!」
つくづくあの時の判断は間違っていなかったな。と満は自らの判断を
自画自賛した。
監視付とは言え、安心して自分の背中を任せられる仲間も居るし、
ミラーモンスターの出現場所や種類の詳しい情報もタダで手に入る。
ずんずんと先を歩く仲村がその歩みを止めた。
そこは駐車場と百貨店をつなぐエレベーターの前だった。
「先に変身して鏡の中で待ってろ。俺は先生に報告入れるから」
「了解です。変身!」
仲村の命令を唯々諾々として受け入れた満は、誰も近くに居ない事を
確認した後、デッキを自動扉の前にかざして変身した。
「じゃ、行ってきます!」
ガッツを見せ、ミラーワールドへ入り込んだ後輩を見遣った仲村は、
ポケットから電話を取りだし、香川に定期連絡を入れた。
「仲村君ですか?どうしたんです」
「今、調査地点に辿りつきました。これから調査を開始します」
「了解です。東條君を今からそちらに送ります」
「そうですか。では、失礼します」
短いやりとりの後、携帯の通話ボタンを切った仲村はカードデッキを
取り出して、満の後を追うようにミラーワールドへと入っていった。
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