120:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 13:14:11.13 ID:WOJJWRsc0
その後、二時間の綿密な打ち合わせにより、自分の勝利を確信した
依頼人は意気揚々と秀一のオフィスを後にしたのだった。
「ふーっ。あー胸くそ悪くなるなぁ」
「ゴロちゃん。ダージリン入れてよ」
玄関の扉を乱暴に閉めた秀一は、近くに居た秘書である由良吾郎に
お気に入りの銘柄の紅茶を淹れるように頼んだ。
「先生、先程芝浦商事の息子さんからお電話が入っていました」
「なに?あのクソガキから電話?用件何よ?」
手際良く紅茶とクッキーをテーブルの上に並べる吾郎は、数分前に
掛かって来た電話の内容を一言でまとめた。
「明日ライダーを倒すから、手を貸してほしい。だそうです」
吾郎が言うにはこちらの方で倒す相手の情報は全て掌握しているので、
万全を期すために自分の力を借りたいと言っていたらしい。
秀一としては、いけ好かないクソガキの命令なんか聞いてたまるかという
腹づもりだったが、護衛料として100万円もの前金を貰ってしまっている
以上、無碍に護衛対象の依頼を突っぱねるわけにはいかない。
何故なら一回の護衛ごとに300万の報酬が手に入るからだ。
「えーっと、明日はなにか仕事入ってたっけ?」
ともあれ、相手がわざわざライダーの一人を追い込むところまで全て
お膳立てしてくれているのなら断る理由は特にない。
485Res/614.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20