111:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 13:08:52.62 ID:WOJJWRsc0
(この図書館は二階建だから...隠れる場所は本当に少ない)
(俺がモンスターなら...)
ちらりと見えたバズスティンガーの得物は弓だった。
天井近くまで届きそうな本棚の上に陣取ってまともな狙撃が出来るとは
思えない。
(決めた。二階から攻めていこう)
アビスは意を決して、近くにあった階段に足をかけた。
入り口の案内板には二階は休憩室と喫煙室しかないと記されている。
「....」
いた!
階段の手すりの死角、下から見上げて見えない場所にソロスパイダーが
その姿を隠していた。
口から吐き出す粘着質な糸を右手の刀で盾代わりに防御する。
腕か足にひっついてしまえば、蜘蛛の巣に引っかかった哀れな虫の
ように糸をたぐり寄せられて頭から啜られてしまうだろう。
「しゃあああああああ!!!」
「喰らうかよ!」
ブッ!ブッ!ブッ!と散弾銃のように口内で丸めた蜘蛛の糸の塊を
銃のように鋭く狙いをつけて連射するミラーモンスター。
足場の不安定な階段に陣取るアビスだが、その段差を美味く利用し、
糸の弾丸の軌道を読み切り、攻撃の手が緩んだその隙にアビスは一気に
階段を強化された脚力で階段を登り切る!
「ぎゅえええええええ?!」
アビスはソロスパイダーをガラスの自動開閉ドアに押しつけ、全力で
その身体へと突進を仕掛けた。
ドアのガラスをブチ割ったライダーとモンスターは、出口が一つしかない
休憩室へとなだれ込んだ。
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