81: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/30(日) 05:14:04.94 ID:zE7UP0Tu0
夜、青葉はいつものように執務室へ向かっていました。
でも内心は穏やかじゃありません。
秘書艦を終えて、部屋から連絡を入れたんですが…返ってこないんですよ。
これだけだとオーバーに見えそうですが、彼の場合は心配になる要因があって。
司令官はお仕事が終わっても、すぐには帰りません。
大体は、音楽を聴いて少し休んでから部屋に戻るんです。
青葉と雑談をしたり、連絡をくれるのはそう言う時間です。
ただ、今日は残務も無くて、なのにいつもは付く既読も無いまま。体調でも崩してないかって、心配になったんですよ。
ノックをしても、やっぱりいつもの返事は無し。
それでもうっすらと音楽は聴こえていて…いよいよ嫌な予感がして、急いでドアを開けました。
“司令官!?”
ソファに横になってるのを見た時、思わず駆け寄りました。
まさか病気じゃないかって思いましたが…どうやら、それは杞憂だったようです。
“ほ…よかったぁ、寝てるだけかぁ…。”
彼は少しお疲れだったようで、ソファで仮眠を取っていました。
どれどれ、寝顔を拝見…よかった、今日は前と違うみたい。
ふふ…でもこれってチャンスじゃないかなぁ。こんな顔、なかなか見れないよ。
例えば意中の人の寝姿を見たとして。
このまま眺めてたり、こっそり添い寝やキスをしちゃおっかなんて、こういう場面に遭遇すると思うものなのでしょう。
この時、確かにそう言う気持ちも抱きましたが…。
青葉が真っ先にした事は、部屋の鍵を閉める事でした。
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