75: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/26(水) 03:55:10.81 ID:H6gDLKu+O
『司令官!今日も一日お疲れ様でした!』
あれから青葉は、彼にこまめに連絡を入れるようになりました。
長々とやり取りする訳ではありませんが…お仕事の後や顔を出せない日でも、気持ちだけでも近くにいるって思ってもらえるように。
あの日まで、髪留めは結構ローテーションをしてたんです。
でも今はいつ会っても大丈夫なように、プレゼントしてもらったものを毎日着けています。
…そうでなくとも、毎日着けますけどね。大切な人からもらったものですから。
“でも司令官、あの人の事は確かに引きずってないよね…青葉の気にしすぎかなぁ。”
司令官の過去もですけど…色々分かる中で、最近特に気掛かりになっていたのは、やはり扶桑さんの事。
記者としては褒められたものでは無いのですが、勘という奴でしょうか。
振られたのは彼ですが、思い返すと扶桑さんの方が未練があるように感じていたんです。
何か、振らざるを得ないような理由があったような気がして。
だって彼女は、開戦前の彼と付き合っていたのですから。
彼の学生時代の話を聞く限り…もしかしたら、変化に耐え切れなくなってしまったのかもしれません。
司令官の手首の原因は、多分この戦争そのもので。
扶桑さんはむしろ、あの事に傷付いている側なのかも。
だとしたら…見放してしまう気持ちは、少しだけ分かる気がします。
……青葉は彼がどんなものを抱えていても、絶対に離れたりしませんけど。
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