537: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/07/20(金) 03:58:25.35 ID:FKWrXIy5O
何日か経ち、雪が降った日の深夜。
私は執筆の気晴らしに、雪景色の中を歩いていました。
都内としては大雪で、新雪に私の足跡だけが刻まれて行く。
誰も歩いていない住宅地。でも通りの公園や、誰かの家の庭。あちこちがイルミネーションで輝いていて。
…今日は、クリスマス・イブですから。
缶コーヒーを買って、屋根付きのベンチで一息。
公園の一角にあるここからは、周りのイルミネーションがよく見えます。
雪に吸われて、一層静かな夜。
白く積もったそこにイルミネーションが反射して…それはとても綺麗で、寂しい景色でした。
「……メリークリスマス。」
ポツリとこぼしたのは、そんな独り言。
空に向けてみたって、誰の耳にも届かない。ただの世迷言でした。
さて、帰ろう…風邪引いちゃいけない。
人気の無い夜道を、またとぼとぼと歩き始めた時でした。
557Res/457.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20