20: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/13(木) 07:51:25.81 ID:oTabk5kGO
岩に乗って、そしたら強い風が吹いて。
やっと目を開けた時、青葉の中を既視感が駆け抜けて行きました。
“あれ?ここって…”
そこは、丁度海岸の曲がり角で。
左には枯れ草だらけの原っぱが広がって、右には曇り空と静かな海。
その寂しい景色は、今朝夢の中で見た場所にそっくりでした。
「静かな場所ですねぇ…。」
「散歩の終わりは、いつもここに座って時間を潰すんだ。特にこんな天気の日はいい。
そうすると落ち着くんだよ…天国みたいだろ?」
天国。
その言葉が聞こえた時、何故かチクリと胸が痛みました。
…こんな寂しい場所が天国って、どう言う事なんだろう?
「青葉、今日は付き合ってくれてありがとね。いい気分転換になったよ。」
「いえいえ、ご馳走様にもなっちゃいましたし…こちらこそ、ありがとうございます!」
いつものテンションで返事をして、帰りの車も同じように話をして。その実、青葉の胸中は複雑でした。
触れれば触れるほど、彼の事がわからなくなってしまう気がして…記者失格ですねぇ。
でも今日話した事や、今までの事も総合して…少し、気になる事が出来ました。
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