177: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/09/05(火) 16:25:11.68 ID:XFQ5vfxS0
演習は通常、ゴム弾を用いて行われます。
撃沈やダメージの判定は、本人のスペックと被弾数で決まる。
そして撃沈扱いになった子は、演習場から待機スペースに戻るのがルールです。
始まって、もう何分でしょうか。
散々打ち合った末、この演習場にはもう、青葉と山城さんしかいませんでした。
射撃戦ですから、実際は何かを語り合うなんて無理な距離です。交わせるのは、せいぜい視線だけ。
ダメージはお互いギリギリ…だけど山城さんの目は、まだ死んではいませんでした。
それは青葉も、同じ事でしたけど。
『青葉、君から見て右を重点に狙おう。
彼女は利き手側に発射数が傾く癖があるな、疲労困憊の今なら余計そうだ。逆に左に気を付けろ。』
「了解しました!青葉にお任せです!」
相手は戦艦ですけど、ここに至るまでにみんなが少しずつ削ってくれた…無下には出来ません。
魚雷を3発…でも山城さんからも攻撃が来る。それでも着弾の速さなら、青葉の方が…!
結果はスローカメラ判定で、辛くも青葉達の勝利となりました。
はぁ…本当に手強かった。演習ですけど、山城さんからは前回以上に鬼気迫るものを感じてしまって。
やはりここでの演習は、それだけ彼女の中で負けたくないと思う気持ちに繋がったのでしょう。
「青葉、お疲れ様。彼女がここまで手強い相手になるとはね…でも、さすがは君だよ。」
「きょーしゅくです!司令官の指示のおかげですよ。癖までは見抜けませんでしたから。」
褒めてもらって、素直に嬉しくなりました。
これで山城さんも懲りて、一安心……
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